品種:ノーザンハイブッシュ
収穫時期 6月中旬から7月上旬
独特の食味と香りは最高ランク、但し気難しく育てにくい
【収穫量・育てやすさ】
収穫量は中程度からやや多い、という表現が適当なのか悩ましいところ。というのは、花芽の数が異常に多く、大半の花芽を落さなければならない。適正な収穫量という意味で「中程度からやや多い」とした。
育てやすさについては、注意点が多く、手を焼く。まず苗木の段階から枯れるものが目立つ。他の農園を見学したときに、ミスティが枯れているのをよく目にする。ただ生育環境がハマったものは、グングンと目を見張る生育を見せ、この辺は両極端だ。サザンハイブッシュ系特有のデリケートさゆえ、成木まで行っても安心できず、突然枯れこむここともある。ノーザンハイブッシュ系スパルタンとこの辺は類似しているが、スパルタンは苗木での段階で枯れこむことはほとんどない。
成木になったらなったで、剪定・摘花・摘果作業はかなりの手間になる。理由は前述の通り花芽の数が異常なくらいに多く、花芽の数は5分の1程度まで減らす必要がある(通常は半分程度に減らす)。また開花は2月くらいからドンドン成長して3月に開花するくらい早い。
【サイズ・美味しさ】
サイズは中粒からやや大粒程度。
美味しさは、多少クセがあると感じる人もいるかもしれないが、独特の味わいと香りで美味しい。果実はパリッとした食感で、硬いので日持ちするため果実品質も申し分ない。
【総評】
食味、食感、風味どれをとっても最高ランクの果実品質を誇る。かつてのハウス促成栽培の主力品種だが、生育が相当気難しく、最近では敬遠気味。新品種の台頭で存在感が薄れつつある。